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振動



作業時にグラインダーのハンドルから、ユーザーが受ける振動を指します。これら振動は、血液の循環や骨、関節、神経、筋肉、背中や脊椎に悪影響を及ぼします。振動を軽減することで、手のしびれやレイノー病を防ぐことができます。

振動が及ぼす人体への影響
振動が及ぼす人体への影響は、その周波数と強度によって程度が異なります。周波数が低い場合、筋肉や骨、関節への悪影響があります。周波数が高い場合、血管系や神経系への悪影響が大きくなります。振動の強度が小さい場合、人体への悪影響は小さくなりますが、作業が辛くなり、生産性が落ちます。

規格および暴露対策値
2002年、欧州議会はEC 指令 2002/44/ECを定めました。これは、作業時に伴う物理的な危険を被る可能性がある労働者に対し、最低限の健康・安全を確保するための要求事項、取り組みです。この指令では、暴露対策値および暴露限界値が規定されています。雇用者は、作業現場における振動の暴露値を測定する必要があります。手持ちグラインダー等、もしくは体全体が受ける振動暴露がある場合、その作業現場は労働者が危険を被る可能性がある場所だと認識されます。

振動を測定する際、振動を受ける時間および強度を求める必要があります。振動暴露の時間は、参照値は8時間となっています。作業した場所、グローブ等の緩衝器具の有無に関わらず、当指令に従うことが求められます。雇用者は振動暴露のレベルを把握、モニターし、必要な場合は治療処置をとることが求められます。

予防対策
手持ちのグラインダー等で暴露対策値が2.5 m/s² を超えた場合、どの程度振動のレベルおよび時間を削減する必要があるか、雇用者は対策案を報告する必要があります。暴露限界値である5.0 m/s² に達した場合、該当する作業から労働者を外す必要があります。上記は、体全体の振動についても適用されます。

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